本田洋子さん と アートセンター
私のパートナー、ダニエル・メテリンは俳優、ライター、フィルム・ディレクターと、幅広い分野で活躍するアーティスト。彼と15年前に、アーティストを対象としたオフィススペース、「トライベッカ・アートセンター」を立ち上げました。以来、彼の人脈で、シンディ・シャーマンやスペンサー・チュニックら、名だたるアーティストが入居してきて、まさに〝アーティスト・ヘブン〟! 2005年には、トライベッカ・フィルム・フェスティバルの会場にもなりました。
3年前に現在の場所へ移転。写真は現アートセンターの入り口に飾ってある、義理の兄で画家のグレッグ・ヘンジスバアの作品です。9・11同時多発テロの時、ある女性がブルックリン側から見た、崩壊する世界貿易センターの光景を描いたもの。あの時は私も被災して、一生忘れませんね…。実は今のアートセンターには、新世界貿易センターの設計を手掛ける、建築事務所も入っています。
次のプロジェクトとして構想中なのが、「ライフセンター」。これは私が以前体調を崩した時に、家に2カ月ほど食事を作りにきてくれた日本人女性との出合いがヒントになりました。お年を召した身寄りのない方で、この人の将来はどうなるんだろうと考えてしまったんです。私も今は両親共に健在ですが、いずれは日本に身寄りがなくなってしまう。そこで、そういう日本人を対象にした老人ホームを作ろうとひらめきました。老人ホームだけでなく、赤ちゃん用ブティックやレストラン、ヨガ教室、劇場など、誕生から死までの人生模様のすべてを含んだ、コミュニケーションセンターにする計画。劇場はパートナーやほかのアーティストの、表現の場として提供したいですね。
ユーアイ不動産はアパートやオフィスの賃貸など幅広く扱っていますが、その母体となっているのが最初に手掛けたアートセンター。今後もここを拠点に、文化活動や社会奉仕活動を展開しながら、日本人コミュニティーに広く貢献していきたいと思っています。