この店の話題をひとくち

王道アメリカンフードを手ごろな値段で提供する街の名物ダイナー

30席のこじんまりした店構えながら、本格的なダイナーの「サットン・カフェ」。オムレツやパンケーキなどの定番朝食から、ランチのサンドイッチ、パスタ、バーガー、そしてディナーのステーキまでメニューを賑わす品目は200超! どんな時間帯に行っても家庭的なアメリカ料理が食べられるとあり、常連客でいつも満員だ。最近では「時代遅れ」と思われがちなダイナーだが、チェーン店とは違い丁寧に調理するので味は抜群に良く、しかもランチが15ドル以下と財布に優しい。「朝昼晩、毎日食べにくるお客様もいます」と目を細めるのはオーナーのジョンさん。エンジニアの前職を投げ打って創業したのが34年前。多くのダイナー経営者と同じギリシャ系の移民一世だ。メニューにもフェタチーズを惜しみなく使うグリークサラダやハーブライスぶどうの葉包みを盛り込む。

看板料理の「ファースト・アベニュー(19ドル45セント)」よく炒めたオニオンのほんのりした甘みと脂の落ちたビーフの相性が抜群。お好みでマスタードを絡めると肉の味わいがさらに際立つ

「長続きのコツ? 食材を惜しまないことだけだね」とジョンさん。看板メニューの「ローストビーフのチーズがけ」(通称「ファースト・アベニュー」)は、カリッと焼いたビーフの塩加減も程よく、まろやかなチーズとベストマッチ。

「ドルマダキャ(ハーブライスぶどうの葉包み)(9ドル95セント)」は、スペアミントの効いたごはんにオニオンのみじん切りを混ぜてちょっとえぐみのあるぶどうの葉でまいたアペタイザー。軽めの白ワインによく合う

 

 

Sutton Cafe
1026 1st Ave.
TEL: 212-421-9184
suttoncafenyc.com

関連記事

NYジャピオン 最新号

Vol. 1255

夏の和野菜

盛夏のニューヨーク。色鮮やかな野菜たちが街中に溢れ、目を奪われるが、私たち在留邦人はどうしても和野菜が恋しい。実は、よく探せば、こんなアウェーな土地でも本格的な日本の野菜が手に入る。グリーンマーケットや野菜宅配サービスの賢い利用法など、今回の特集ではとっておきの和野菜情報をお届けする。