今週のニュースダイジェスト<〜2月9日>

1週間のNY近郊の話題をチェック


<ニューヨークシティー>

Cラインに新型車両 車両間の移動が自由に

1日、ブルックリン区とマンハッタン区を結ぶ地下鉄CラインでR211T型車両の試験運転が始まった。同日付amニューヨークが伝えた。昨年3月にAラインに導入されたR211Sと違い、本車両は車両間にアコーディオン式通路がある、全米初の「オープンギャングウェイ」式車両で、車椅子やベビーカーが利用しやすい幅広ドア、折りたたみ式座席、LED情報ディスプレイ、防犯カメラを備える。また外に出られないため、地下鉄サーフィンも不可能になる。R211型は2017年に川崎重工と製造契約を締結。最終的には1970年代のR44型とR46型全車両と置き換わる。

NY・NJで開催 サッカーW杯決勝戦

4日、2026年FIFAワールドカップ決勝戦を7月19日にニュージャージー州のメットライフスタジアムで行うことが決まった。5日付CBSニューヨークが伝えた。同大会は米国、メキシコ、カナダの共同開催で、6月11日にメキシコシティーで開幕、16都市で104試合が行われる。FIFA規定で同スタジアムは期間中はニューヨーク・ニュージャージー・スタジアムと呼ばれる。決勝戦開催は2州に収益20億ドルと1万4000人の雇用を生み、大きな経済的効果が期待され、フィル・マーフィー知事とエリック・アダムス市長は喜びと祝意を表明した。

<マンハッタン>

移民の警察官暴行 保釈金なし釈放に批判

先月27日にマンハッタン区タイムズスクエアで移民の集団が警官2人を暴行した事件で、逮捕者6人のうち5人を保釈金なしで釈放したアルビン・ブラッグ地区検事が批判されている。2日付PIX11が伝えた。保釈改革法を支持したレティシア・ジェームズ司法長官とキャシー・ホークル知事もこの決定を非難。同検事は犯人らを起訴して責任を追求すると釈明したが、保釈金や亡命希望者の国外追放に関する議論が高まった。主犯格とされる容疑者1人はライカーズ島に拘留されており、NYPDは残りの容疑者の捜索を続けているが、容疑者4人はバスで州外に逃亡したとみている。

<ブルックリン>

建設中の建物が崩壊 作業員1人が死亡

2日、ブルックリン区ボローパークで建設中の2階建家屋の1階が倒壊し、地下室にいた作業員のエクアドル出身のフアン・ガンチェさん(33歳)が死亡した。同日付ゴッサミストが伝えた。建築局の話では、現場は建設計画が未提出の違法建築で、12月に一部作業停止命令が出ており、多額の罰金を課される可能性がある。2022年の連邦政府統計では市内の建設現場での死亡数は過去5年で最高となり、15年にマンハッタン区の建設現場で亡くなったカルロス・モンカヨさんにちなむ「カルロス法」が制定され、作業員の死傷事故に対する雇用主への罰則が強化された。

<クイーンズ>

公立高校で刺傷事件 17歳の少年2人が負傷

1日、クイーンズ区の公立高校で17歳の少年2人がナイフで刺されて負傷した。同日付ニューヨークポストが伝えた。午後1時30分頃、クイーンズビレッジのマーティン・バン・ビューレン高校で少年グループが乱闘を起こし、1人が腹を、1人が肩を刺され、16歳の少年が拘留された。同校は一時閉鎖され、被害者は病院に運ばれたが命に別状はない。NYPDによると被害者の1人は銃を所持しており、事件が起きた建物に金属探知機はなかった。同校では2021年にも教室で喧嘩中の16歳の生徒が落とした銃が発見されたり、20年には学校の近くで16歳の少年が足を撃たれている。

<スタテンアイランド>

グラウンドホッグ 春の訪れを「予言」

2日朝、スタテンアイランド動物園のグラウンドホッグ「チャック」が春の訪れは近いと「予言」した。同日付ABC7ニューヨークが伝えた。グラウンドホッグデーに冬眠から覚めたグラウンドホッグが自分の影を見ると冬が長引き、見ないと春は近いとされる。この恒例行事の一般公開は2020年のパンデミック以来で、大勢の人々が訪れた。チャックの的中率は80%で、ペンシルバニア州のパンクスタウニー・フィルの40%の2倍を誇る。今年はチャックとフィル、ロングアイランドのマルバーン・メルとホルツビル・ハルも早い春の訪れを予言した。

<ロングアイランド>

元教師を起訴 生徒に性的暴行

先月31日、サフォーク郡ベイショアの元小学校教師が元児童2人に対するソドミーと性的行為で大陪審に起訴された。1日付パッチが伝えた。検察によると、2003年に退職したトーマス・ベルナゴッツィ被告(75歳)は同僚や保護者の信望も厚く、演劇・スポーツ指導や課外活動にも熱心だった。19年に成立した州児童被害者法は18歳未満の被害者が民事訴訟を起こせる期限を55歳までとしており、昨年12月に被害者の元生徒45人に代わって検事局がベイショアユニオン自由学区と同被告を提訴した。その後、検察は被害に遭った可能性がある元生徒を新たに11人特定したと話した。

<コネティカット>

医療債務を免除 全米初の州に

コネティカット州のネッド・ラモント知事は2日、対象となる州民の医療債務を6月までに免除すると発表した。3日付FOX5ニューヨークが伝えた。州は米国救済計画法の資金650万ドルを活用し、約10億ドルの医療債務を自動的に免除する。対象者は世帯収入が連邦貧困ライン(4人家族で年間15万6000ドル)の400%以下か債務が収入の5%以上の州民を含む。国勢調査局によると、全米の約5世帯の1世帯に医療債務があり、中央値は2000ドル。同様の措置はニューヨーク市やニューオーリンズなどの都市が発表・実施している。

<ニュージャージー>

男性を誘拐し拷問 金銭と麻薬を要求

男性を拉致・拷問して金銭や麻薬を要求したニュージャージー州の男3人が起訴された。2日付NBCニューヨークが伝えた。アーシム・ブーン(41歳)、ジャレット・ブルース(40歳)、レスリー・バレンティン(38歳)各被告は昨年12月、クイーンズ区で男性を銃で脅し同州に連れ帰り、殴ったり、発炎装置で火傷させて漂白剤をかけたり、耳を切り落すなど残虐な拷問を加えた。男性翌日解放されたが、数日後に15万ドルとマリファナ約23キロを渡さなければ男性や家族に危害を加えるとの脅迫メッセージを受け取った。被告3人には犯罪歴が多数ある。

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