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米国にはブルワリーと呼ばれるクラフトビール醸造所が多く存在する。国内においてブルワリーの数は9,200以上(※1)、ニューヨーク州だけでも440以上あり、大手ビールメーカーにまで成長した醸造所もあれば、地元の人々に長年愛されているような小さな醸造所もある。そんなビールの歴史と奥深さを探求し、ニューヨークを中心に注目のブルワリー&ビアバー紹介していく。
(※1)アメリカ・ブルワーズ・アソシエーション調べ/www.brewersassociation.org
イーストビレッジ地区にある「マクソ リーズ・オールド・エール・ハウス」は、ア イルランド移民のジョン・マクソリーさ んよって1854年に開かれたアイリッシ ュパブ。長い歴史の中で禁酒法や女性 入店禁止令などの激動の時代を駆け抜 け店を守り続けたニューヨーク最古の パブとして知られおり、歴史好き、ビー ル好きなら一度は訪れたことがあると いう人も多いだろう。
これまでに政治家 や作家、俳優、ミュージシャンなど歴史的著名人も足繁く通ったとされ、今もな お数多くの伝説が語り継がれている。 店内の壁には所狭しと古い新聞記事 やモノクロの写真などが飾られている のが目を引く。またカウンター内に年代 が感じられる稀少な装飾品がズラリ。 中にはオープン当初から使用している 冷蔵庫や、古いビールサーバーなどが 並び、まるで博物館さながら。
創業当時の写真
趣のある店内でビールを嗜むと大昔にタイムスリップしたような気分が楽しめる
メインのビールは、ライト(エール)又 はダーク(ダークエール)の2種類のみ で、1杯オーダーすると必ず2杯出され るのが同店のスタイル。英国におけるビ ールの歴史は古く、エールは5世紀頃か ら定着したと言われている。大麦麦芽 を使用し、酵母を常温で短期間で発酵 させ、複雑な香りと深いコク、フルーテ ィーな味わいがエールの特徴。ダーク エールは、焙煎した麦芽を使用すること で黒っぽい色合いに。苦味はなく麦の 甘味がほのかに味わえて飲みやすい。
1杯注文すると2杯出されるスタイル。注文時 にライトかダークかを伝えよう
サンドウィッチやチーズなどの軽食は5ドルとリーズナ ブル。冬はスープやビーフシチューなど季節の料理も味 わえる
2代目オーナーのマシュー・マーハーさんは2020年に肺がんの ため死去。アイルランド移民として1964年に同店へバーテンダー として働き始め、後に同店のオーナーまで上り詰めた。
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