知らないままではいられない!米国の保険事情

知らないままではいられない、米国の保険事情ー介護保険と年金保険

「老後はまだ先の話」と思っている方ほど、準備の差が大きく出ます。人生100年時代と言われる今、長生きは祝福である一方、備えのない長寿は大きな経済リスクにもなります。アメリカでは特に、“介護費用”と“長生きしている間の収入”は、自分で設計して守る時代です。その代表的な対策が、ロングタームケア保険(LTC)と個人年金保険(アニュイティー)です。

 

介護保険 ロングタームケア保険(LTC)

まずアメリカの介護は、日本のような公的介護保険が前提ではありません。多くは自己負担、または民間保険で準備します。現在、アメリカの介護施設の費用は平均で月約9千ドル。2年間入所すれば21万ドル超。これは「特別なケース」ではなく、誰にでも起こり得る現実です。LTC保険で月7千ドル×36か月などの給付設計をしておけば、老後資産や不動産を守りながら必要なケアを選べます。保険料は健康なうちの加入ほど有利。つまり対策は早い人ほど有利となります。プランは掛け捨て介護保険や、介護状況にならなかった場合は家族に残せる介護保険プランもあります。

個人年金保険 (アニュイティー)

一方、アニュイティーは「長生きしても収入が続く仕組み」をつくることができる保険です。元本保護型でアメリカの高利率の市場連動、税金据え置きで、下落リスクを受けずに安全に資金を育てることが可能です。例えば銀行に置いただけで増えていない30万ドルでアニュイティーを設定。将来、毎月の年金として一生受け取るプランも可能となり、“資産運用”ではなく“収入設計”という発想といえます。

この二つの保険を特に考えていただきたいのは、

〇独身・子どものいない、もしくは家族が遠方で自宅介護を期待できない方
〇将来は施設介護を想定している方
〇配偶者や家族に負担をかけたくない方
〇自己資金が少ない方
〇長寿傾向の女性の皆様

になります。

介護と収入、この二つを分けて準備することで老後の安心度は大きく変わります。将来は予測できません。しかし、準備してきた老後と、無防備な老後の差は驚くほど大きく開きます。備えは「まだ早い」ではなく、「早いほど有利」と心得ておきましょう。

 

 

コラム執筆・アドバイザー:須田くみ
Hawaii Life Consulting 代表
ハワイ州オアフ島在住18年目。ハワイ州損保、生保ライセンス・ハワイ州公証人ライセンス保有。米国での安心生活を使命として、米国保険制度に精通する。特に生命保険、がん保険、個人年金保険を専門とし、安心の米国生活をサポートする。

               

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